こんにちは。たかゆいです。
行政書士試験の合格基準点は基本的に300点満点中の180点です。
択一問題のみで基準点を突破できれば記述式の問題は白紙でも合格できますが、実際には難しいですよね。
それに、記述式の問題は全3問で60点も配点されています。
この60点を何も対策しないまま諦めるのはもったいない!ということで、今回は記述式問題の攻略法について解説します。
記述式の問題の出されかた
行政書士試験における記述式の問題にはいくつかの出題パターンがあります。
典型的なのが、問題文で事例を示されるパターン。
簡単にいうと、「こういう状況の時にはどんな手続き(どんな裁判か、など)をしたらいいのか答えなさい」という問題ですね。
他にも、「法律上の言葉の定義を問うパターン」「判例で示されたキーワードを問うパターン」などありますが、条文と判例の知識で答えられる問題です。
と言うことは、
記述式の問題に対して特別な対策をしなくとも、普通に試験勉強をしていれば記述式を解くだけの実力はついてきます。
とは言っても実際に記述式問題を解いてみると、全くと言ってもいいほど手が動かないことも多々あります。
いくら頭の中に解けるはずの知識があっても、その場で活用できないんですね。
そうならないために、普段の学習時から少しずつ記述式の対策をしておきましょう。
テキストを読む時から法律の要件を意識しておく
基本テキストでは法律の「要件」が色々と登場します。特に民法ではよく出てきますよね。
例えば即時取得についての条文はこんな感じ。
(即時取得)
第192条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
これを法律要件として書き直すと次の5つ。
- 前の持ち主は無権利者
- 対象は動産
- 有効な取引行為
- 占有を開始
- 平穏・公然・善意・無過失
お持ちの基本テキストをご覧いただくと、言葉は違えど同じことが書いてあると思います。
このような要件は択一の知識としても大切ですが、記述式の問題の対策としても重要です。
自分でこれらの要件を書けるようになる必要があると意識していれば、覚え方にも違いが出てくると思います。
重要そうなキーワード・判例の結論を覚える
判例で示された言葉の定義など、重要なキーワードも記述式で問われることを意識してしっかり覚えておきましょう。
例えば民法177条の第三者の定義はしっかり覚えていますか?
条文だけでなく、判例で示された定義があるような場合はそれだけ重要なキーワードということです。
これも自分の手で書けるようになっておくべきでしょう。
また、テキストで出てくるような主要な判例の結論も、択一対策と同様に記述式の対策としても覚えておきましょう。
2017年度の試験では宝塚市パチンコ条例事件について問われています。
この判決が「どのような理由で」「どんな結論だったのか」覚えていればある程度点数を取れる問題でした。
とにかく書いて書いて書きまくってみる
上で解説してきた通り、記述式の問題の対策は択一問題の対策とさほど変わりはありません。
自分で文章にしなければいけない以上、択一よりも正確な知識が求められる程度です。
あと大切なのは「40文字程度の文章を組み立てられるか」と言う点ですね。
これに関しては自分で書く練習をするしかないと思います。
どのような形で答えを書くべきかは問題文に示されていますので、その形に合わせて文章を組み立てる練習を直前期に取り入れましょう。
この記事のまとめ
つまるところ、記述式の問題の対策は択一問題の対策とほぼ同じです。
自分で文章を書く以上、あやふやな知識ではなく正確な言葉を覚えておく必要がありますが、要件や定義を意識して勉強していけばクリアできるかと思います。
あとは自分で答えの形に合わせて文章を組み立てる練習をやっていけば、60点満点は難しくても半分は点数を取れるようになるでしょう。
しかし、ここまで記述式の対策を解説してきましたが、最終的な目標は択一のみで180点獲得することです。
記述式問題の配点は大きいのでもちろん正解していきたいのですが、採点基準が正確にはわからない以上、自己採点の結果がボーダーギリギリだった場合に非常に辛い思いをすることになります。
あまり記述式に力を入れすぎることなく、日々少しずつ対策をしておく程度にしておきましょう。
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